恒温恒湿槽業界 Webサイト診断

ホームページの評価には、アクセス数などの客観的な指標だけでなく「実際にホームページを訪れたユーザーがどのように感じるのか」という主観的な評価も重要です。この資料では、製造業専門Webマーケティングコンサルタントの視点から、各企業のホームページを主観的に評価しコメントしています。業界内では得ることが難しい第三者の意見として、ホームページの改善にお役立ていただければ幸いです。

診断日:2019年4月


目次

株式会社いすゞ製作所

診断URL:https://www.isuzuseisakusho.co.jp/

●診断内容

この診断ではホームページを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
4月7日にリニューアルしたばかりのホームページです。常時SSLにも、モバイルにも対応できています。サポート情報もわかりやすく、他のページも1ページずつ丁寧に作りこまれています。おそらく製品PR主体だったホームページを会社PRや採用を意識したものに変えたのでしょう。レベルの高いホームページですが、ほんの少し気になったことがあります。それはTOPページのメインビジュアル。リニューアル前の方が会社の持ち味がよく伝わり好みだったのですが・・・新しいものはイメージ先行で個人的には少し残念です。
もう1つとても小さなことですが、2019年2月1日のお知らせが気になりました。製品使用上の注意をすること自体は責任のあるメーカーとして当然のことで好感が持てます。しかし、「伝え方」がよくありません。以下引用。”当社の製品取扱説明書上で禁止している使用方法、試料、設置されている環境を遵守いただいていないことで起こる製品の故障や不具合が増えています。当社製品を安心、安全にご使用いただくために、取扱説明書に記載された運用方法、ユーティリティを遵守いただきご使用くださいますようお願い致します。” 自分たちは悪くないと主張しているようで良くありません。もう少し工夫するだけで印象が変わるのに・・・もったいないです。良いホームページなだけに、この2点が気になりました。


株式会社二葉科学

診断URL:https://www.futaba-kk.co.jp/

●診断内容

この診断ではホームページを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
レベルの高いホームページです。更新もできているし、必要な情報がすぐに見つかりストレスなく閲覧できました。常時SSLにもモバイルにも対応できています。それでも気になったことがないわけではありません。【製品案内】の中で、一部製品の仕様概略表の文字が小さく読みづらくなっています(例:低温度恒温槽 PLMP型)。それから、サポート情報や技術情報等の情報を厚くするとさらに満足度の高いホームページになると思います。現状の「技術資料」は「遠赤外線とは」「アニールとは」と基礎的な用語解説で済ませてしまっており、第一線で活躍するエンジニアには物足りない情報です。「誰」にホームページを見てもらいたいのか?ターゲットを明確にした上でコンテンツを作る必要がありそうです。
また、アクセス解析ツールGoogleアナリティクスも導入されていないようです。データを元にしたホームページ改善なくしてユーザーに支持されるホームページ運営は難しいので、ツールの導入をお勧めします。


ナガノサイエンス株式会社

診断URL:http://chamberdesign.com/

●診断内容

この診断ではホームページを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
過度にSEOを意識しているのか?狙いはわかりませんが、複数の特設ホームページを行き来させられユーザビリティーが悪くなっています。「環境試験機 専門ホームページ(http://chamberdesign.com/)」を見ていたら、いつの間にか「医薬品安定性試験装置 専門ホームページ(https://stabilitytesting.jp/)」になっており、なかなか「環境試験機 専門ホームページ」に戻れない・・・。正直不便でした。コーポレートホームページ(http://www.naganoscience.com/ja)との役割分担をはっきりさせ、ホームページ間の導線設計からやり直すことをお勧めします。コンテンツの重複もあり力が分散されているように感じました。さらに休眠ドメイン(http://www.naganoscience.co.jp/)も社名検索すると見つかりました(コーポレートホームページへリダイレクトされています)。まずはドメインの整理が課題。作りっぱなしでホームページが増えすぎたためにかえってパフォーマンスが落ちているように思います。それぞれのホームページを「誰」に見てもらい「何」を伝えたいのか?そこから整理整頓することを強くお勧めします。


株式会社カトー

診断URL:http://www.kato-net.co.jp/

●診断内容

この診断ではホームページを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
アクセスするといきなり “カトーは新しく生まれ変わりました” というキャッチコピーが目に飛び込みました。なんだろう?と思い、お知らせをチェックしたら・・・2017年7月10日の「西日本協力会社(旧カトー大阪営業所)との協力関係停止について」という情報を見つけました。情報が古く、ネガティブな内容を最後に更新が途絶えている・・・。結局、どのように新しく生まれ変わったのか?わかりませんでした。
ホームページリニューアルしたのは2012年ですが、作り自体は悪くありません。しかし、この内容では会社が停滞しているように見えてしまいます。前向きな情報を発信していくことがこのホームページの課題です。それに加え、製品情報や会社情報だけでなくサポート情報を強化していくと良いでしょう。自社の良さや強みを伝え、ユーザーの困りごとや課題解決に貢献するための情報提供をして欲しいです。


Sevenseeds株式会社

診断URL:https://www.sevenseeds.co.jp/

●診断内容

この診断ではホームページを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
トップページの「技術センターバーチャルツアー」はセンター内部や設備の状況が確認できる良いコンテンツです。しかし、TOPページのメインエリアに配置するには少し再生時間が長すぎます。メニューやバナーを使って専用ページに誘導したほうが良いでしょう。
ホームページ全体としては必要な情報がすぐ見つかりストレスなく閲覧できました。常時SSL、モバイルにも対応できています。ただ更新頻度が少ないのが気になります。定期的に情報発信することをお勧めします。それから問題というほどではありませんが、文字だけのページが少し多いかなと感じました。画像やグラフ、表などを効果的に使って理解しやすいコンテンツを作りましょう。
最後に、フッターの「スタッフブログ」のリンクが切れています。ブログがないなら削除したほうが良いでしょう。


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Webサイト診断

※本資料では、執筆者宮本が特に気になった5社のホームページを対象に診断を行っています。
※ホームページ調査時の検索順位を元に上位順に紹介しています。

執筆者紹介
宮本栄治(株式会社コスモブレインズ取締役)
「これまでの経験を活かし第一印象からホームページを診断しました。個人の主観による診断ではありますが、成果を上げるホームページ、失敗するホームページには共通点があるものです。
対象企業すべてのホームページを比較したうえで、各ホームページ問題点を1点取り上げさせていただきました。」
《個人ブログ》「製造業のWebマーケティング」URL:https://eijimiyamoto01.blogspot.jp/

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