古材業界 Webサイト診断

Webサイトの評価には、アクセス数などの客観的な指標だけでなく「実際にWebサイトを訪れたユーザーがどのように感じるのか」という主観的な評価も重要です。この資料では、製造業専門Webマーケティングコンサルタントの視点から、各企業のWebサイトを主観的に評価しコメントしています。業界内では得ることが難しい第三者の意見として、Webサイトの改善にお役立ていただければ幸いです。

診断日:2020年1月


目次

株式会社丸嘉

診断URL:https://www.kozai-ichiba.jp/

●診断内容

この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
”古材・古建具 在庫量 日本一!” このキャッチコピー1つで自社の強みがストレートに伝わります。そして、「3つの安心ポリシー」が目に入り説得力が増しています。古材業界はWebサイトのレベルが高いですね。これだけで診断終了で良いかなと思ったのですが、少し気になったことを書いておきます。それはTOPページのデザイン。ファーストビューは良いけど、スクロールしたら・・・すべてのコンテンツが主張しすぎです。そのため個々のコンテンツがかえって埋もれてしまっています。自社の強みを最も伝えるにはどうしたら良いか?コンテンツに優先順位をつけることが大切です。すべてが重要というようなデザインではせっかくの良さを伝える邪魔になるかもしれません。「誰に」「何を」伝えたいのか一度見直してみても良いかもしれません。デザインの問題と書きましたが、実はコンテンツの整理整頓と優先順位があいまいなことがデザインに表れたのだと思います。


株式会社井口製材所

診断URL:http://echigokozai.com/

●診断内容

この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
TOPページだけで魅力が伝わりました。インパクトのある画像、適切なキャッチコピーで期待が膨らみます。”積雪を耐え抜いた良質な古材” ”12の倉庫でお出迎え” ”古材1万点を超える豊富な在庫量” よく考えられたコピーです。あとはこれらのコピーに導かれるままにページを見れば良いだけ。と思ったのですが・・・”古材1万点を超える豊富な在庫量” のリンク先が少しもったいない。キャッチに応じた専用ページを作るとさらに良くなります。でもそれ以外は適切に誘導できています。個人的にもう少しアピールしてほしかったのが「古民家移築・再生」「古物・骨董買取」「古民家解体・買取」の3つのコンテンツ。買取は古材の競争力の源泉のはず。だからもう少し強調しても良いかなって思いました。それにしてもオリジナリティーにあふれたコンテンツは見習うべき点が多かったです。ホームページデザインというよりもビジネスデザインがしっかりしているのがこのホームページの強みだと思います。シンプルですがよくできた奥深いホームページでした。最後に、SSLに対応していないのがすごくもったいないです。至急対応することをお勧めします。


株式会社山口裕康商店

診断URL:https://www.wood-yan.com/

●診断内容

この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
いい商品がありそうだけど・・・ごちゃごちゃして面倒に感じる人もいるかもしれません。すべてのコンテンツの主張が強すぎて情報過多になっています。すべてのページを一度整理整頓し役割ごとにまとめ直したほうが良いかもしれません。まずはキラーコンテンツ(例えば足場板)を決めて、その情報を核にホームページコンテンツを再構築することをお勧めします。「自社の良さを知ってもらう」「商品を選んでもらう(買ってもらう)」「ブログやメルマガでの情報発信」などなど、コンテンツを役割やターゲットごとに整理し適切な場所に配置すべきです。またモバイル経由でアクセスすると文字が小さく読むことができません。多くのWebサイトはアクセスの半数以上がモバイル経由なので、モバイルファーストのホームページ設計をしたほうが良いでしょう。


有限会社レッドバーン

診断URL:https://www.redbarn.jp/

●診断内容

この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
特に悪いところもなく個々のページはよく作られているのに・・・なぜか強い印象が残りませんでした。古材という商品を扱っている会社のホームページとしてはそれが致命傷かもしれません。もっと個性的で魅力的で、同じ価値観のユーザーを引き付けるようなホームページであって欲しいと思います。ホームページコンセプトを固めた上でゴール設定を行ないキラーコンテンツを用意する必要がありそうです。数多くの製品を紹介し問い合わせへ誘導しているのですが、メリハリが少ない印象を受けました。自社の強みも紹介しているし、製品もしっかり説明できているし、通販でも買えるし・・・でも、インパクトがない。そんな感じです。採用のニーズも強そうなので「人」の見えるホームページにすることをオススメします。ホームページ全体の印象が無機質なのです。「人」にフォーカスすることで本来の御社の良さが引き出せるかもしれません。最後に、モバイル対応することを強くお勧めします。


株式会社ブレットジャパン

診断URL:http://www.bulletjapan.co.jp/

●診断内容

この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
ビンテージウッドに対する思いやこだわりが感じられ好きなホームページです。特にいいなあと思ったのは【ビンテージウッド】と【フェイクビンテージ】のページにある動画です。こんなに数多くの工程を経て商品が作られていることを知らなかったので、ビンテージウッドに対する認識が変わりました。しかし、この動画の再生回数が非常に少ないのが気になります。2018年3月に公開したYouTube動画なのに再生回数が644回(2020年1月6日現在)なのです。ホームページ集客に問題があるのか?もしくはユーザーに響いていないのか?仮説を立て対策したほうが良いでしょう(おそらく集客に課題があるのだと思います)。最後に、SSL対応をきちんとすることをお勧めします。


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Webサイト診断

※本資料では、執筆者宮本が特に気になった5社のWebサイトを対象に診断を行っています。
※Webサイト調査時の検索順位を元に上位順に紹介しています。

執筆者紹介
宮本栄治(株式会社コスモブレインズ取締役)
「これまでの経験を活かし第一印象からWebサイトを診断しました。個人の主観による診断ではありますが、成果を上げるホームページ、失敗するホームページには共通点があるものです。
対象企業すべてのホームページを比較したうえで、各ホームページ問題点を1点取り上げさせていただきました。」
《個人ブログ》「製造業のWebマーケティング」URL:https://eijimiyamoto01.blogspot.jp/

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