バリ取り業界 Webサイト診断

 

Webサイトの評価には、アクセス数などの客観的な指標だけでなく「実際にWebサイトを訪れたユーザーがどのように感じるのか」という主観的な評価も重要です。この資料では、製造業専門Webマーケティングコンサルタントの視点から、各企業のWebサイトを主観的に評価しコメントしています。業界内では得ることが難しい第三者の意見として、Webサイトの改善にお役立ていただければ幸いです。

診断日:2020年2月


目次

株式会社ジーベックテクノロジー

診断URL:https://www.xebec-tech.co.jp/

●診断内容

この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
最近リニューアルされたWebサイトです。無駄を削ぎ落しシンプルにまとめられています。製品写真のクオリティがとても高く、規則性のある写真がWebサイト全体に統一感をもたらしています。次にWebサイトの構成ですがユーザー目線で簡潔に作られています。特に【導入サポート】では、各製品ごとに詳細ページが用意されておりユーザーにとって利便性が高いと思いました。【製品情報】では悩みや事例から製品を検索できるよう工夫されているのですが、各製品ごとの情報については少し物足りなさを感じました。またカタログPDFのダウンロードが個人情報を入力しないと入手できないようになっている点は、競合ホームページの状況を確認し改善していった方が良いかもしれません。最後に「穴バリ無料診断(https://xebec-urabari-cutter.com/  )」「金型磨きコンテスト(https://migaki-contest.com/  )」など複数ホームページを保有されているので、各ホームページの役割や導線などを意識することでより相乗効果がでるのではないでしょうか。とはいえレベルの高いホームページであることに間違いありません。


株式会社ブルー・スターR&D

診断URL:http://blue-galaxy.co.jp/

●診断内容

この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
創業当時に作ったまま放置され、展示会のお知らせだけを更新しているホームページという印象です。キャッチコピーの “あなたはまだ本当の超音波を知らない” という言葉もインパクトはありますが、なんだかよくわかりませんでした。超音波バリ取りの技術力を伝えるのであれば、その内容が伝わるコンテンツを作成しグローバルメニューにも導線を作った方がわかりやすいと思います。 また、個人情報を扱うお問い合わせフォームですらSSL化されていない状態だとユーザーはセキュリティに不安を感じてしまいます。グローバルメニューに関しても【受賞・表彰一覧】や【展示会の案内】はお知らせ上での更新で十分です。【中文】や【English】もこのページは一体何のメッセージなんだろう・・と思ってしまいました。ホームページ制作当初から6年以上も経過しているので、一度ホームページの方向性の見直しやコンテンツの整理を行うことをおすすめします。


株式会社ワイテック

診断URL:https://ytc-eng.com/

●診断内容

この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
貴社が町工場約40社と連携し得意分野を分担して複合製品を作っている会社というのはわかりました。しかし、グローバルメニューやトップページに【シリコン】と【バリ取り】の情報が雑多に並んでおり、何が強みでどのようなことができるのかがイマイチ読み取れませんでした。貴社でいま注力しているのは、シリコンの試作や商品開発なのでしょうか?それとも【シリコン】と【バリ取り】の2本柱なのでしょうか?それに合わせて情報を整理し貴社で提供できるサービスや解決策を提示すると、より強みを強調できると思います。他社ホームページにも見られるように、ユーザーのお悩みから探せるようなナビゲーションがあっても良いでしょう。2011年ごろWebサイトを作られてからマイナーチェンジはされているようですが、もう一度コンテンツを見直し、リニューアルを考えたほうが良いかもしれません。


日本省力機械株式会社

診断URL:http://www.n-s-k.co.jp/

●診断内容

この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
“5つの先端技術” “製造ラインの完全無人化” など、開いてすぐに魅力的なキャッチコピーが目に入り期待感が高まりました。その期待通り、グローバルメニューの【工法】は丁寧で説得力がありますし、【加工例動画】も充実しています。【知財戦略】も独自性があって信頼度を高める良いコンテンツです。 しかし、【製品】を見てみると、バリ取り機・トリム機・サンディング機のキャッチコピーがほぼ同じ内容になっていました。いずれの製品も “熱収縮や形状変化に追従して、高精度な(バリ取りや面取り仕上げ/トリム加工/サンディング加工)が可能” “今まで自動化が不可能であったものが可能” と書いてあるのです。この強みも事実なのだとは思いますが、製品ごとの魅力を伝えるチャンスを損なっているように感じました。図や写真を使った解説は丁寧なだけにもったいないです。また、導入後のサポートに関する記載が見当たらないことも気になります。製品や工法の魅力を伝えるだけでなく、ユーザーが安心してお問い合わせできるような情報提供にも気を配りましょう。Webサイト全体の印象が良い分、些細なことが気になってしまいました。


東商技研工業株式会社

診断URL:https://www.toshogiken.co.jp/

●診断内容

この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
バリ取り加工のサービスを提供していることがすぐわかり好感の持てるホームページです。設備と人の両方でアピールしていることで信頼感も増しています。また、金属製品の表面処理の問題解決に焦点が絞れていることでメッセージが伝わりやすくなっています。そして【品質方針】や「お客様の声」も効いています。アンケート内容には少し気になるところもありますが(相互リンク許可の部分を消していないのでリンク集でチェックすれば顧客が推測できること)・・・それでも、よくできていると思います。また、営業カレンダーが用意できている点も好感が持てます。あとは「バレル研磨 Q&A」と「採用製品紹介」。企画が良いだけに情報が少ないのが残念です(ヘッダーのQ&Aはリンク集に間違ってリンクされています)。今後更新を続け充実させることを期待します。同業者のお手本になるホームページだと思います。


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Webサイト診断

※本資料では、執筆者宮本が特に気になった5社のWebサイトを対象に診断を行っています。
※Webサイト調査時の検索順位を元に上位順に紹介しています。

執筆者紹介
宮本栄治(株式会社コスモブレインズ取締役)
「これまでの経験を活かし第一印象からWebサイトを診断しました。個人の主観による診断ではありますが、成果を上げるホームページ、失敗するホームページには共通点があるものです。
対象企業すべてのホームページを比較したうえで、各ホームページ問題点を1点取り上げさせていただきました。」
《個人ブログ》「製造業のWebマーケティング」URL:https://eijimiyamoto01.blogspot.jp/

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