キャスター業界 Webサイト診断

Webサイトの評価には、アクセス数などの客観的な指標だけでなく「実際にWebサイトを訪れたユーザーがどのように感じるのか」という主観的な評価も重要です。この資料では、製造業専門Webマーケティングコンサルタントの視点から、各企業のWebサイトを主観的に評価しコメントしています。業界内では得ることが難しい第三者の意見として、Webサイトの改善にお役立ていただければ幸いです。

診断日:2020年3月


目次

株式会社東北車輌製造所

診断URL:http://www.touhoku-caster.com/

●診断内容

この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
”国内で唯一鋳造工業を有するキャスターメーカー” であり、 ”鋳造が持つ特性を最大限に引き出し” てタフなキャスターを製造していることが貴社最大の強みだと思います。しかし、せっかくの会社の持ち味をWebサイトで表現できておらず非常にもったいないと感じました。 まず、TOPのメインビジュアル1つ目に書かれている ”品質に対するあくなき向上心、時代と共に歩み続けるTOUHOKU” というキャッチコピー、そして2つ目の ”あらゆる荷役シーンでのニーズに自信を持ってお応えします。” はどちらも抽象的で響きませんでした。プロユーザーを相手にするBtoB業界では信頼感を高めるために具体的な根拠を示すことも重要なポイントです。 また、オーダーメイド(特注品)対応を行っているのは技術力のある貴社ならではの強みのはず。【取扱製品】の中で紹介するだけでなく、【オーダーメイド】や【カスタム対応】としてグローバルメニューに追加してみてはいかがでしょうか?TOPページからの導線を強化するのも有効だと思います。これだけでも大きな差別化に繋がるはずです。 【製品について】などを読めば各種試験データも公開されていて信頼できる会社だとわかるのですが、その持ち味がWebサイトに反映されておらず伝わりづらくなっています。独自の強みを持つ良い会社なだけに、惜しいと感じてしまいました。


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Webサイト診断

内村キャスター販売株式会社

診断URL:https://www.uchimura-caster.com/

●診断内容

この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
貴社の製品特長を【三大特長】で紹介しているのは良いと思いました。特長の詳細や製品試験データも豊富に掲載されており好感が持てます。ただ文字が多く、よく読まないと内容が伝わりませんでした。せっかく良い情報があるのに・・・ユーザーに読んでもらえなければ宝の持ち腐れです。社長挨拶に “パッキングキャスターの素晴らしさを一層ご理解頂けますようホームページをリニューアルいたしました” とあったので、品質の良さが一目でわかるようWebサイトの見せ方にもこだわってほしいと思います。 また、エンジニアの設計支援を考えるのであればCADデータのダウンロードにも対応したほうが良いでしょう。非該当証明書や環境データも「よくある質問」にあるだけなのできちんとWebページを用意したほうが親切です。 最後にWebサイトの情報更新が2015年のホームページリニューアル以降行われていない事も気になりました。オンラインカタログにflashを使用している点も見直しが必要です。(Flashは2020年末でサポートが終了となります。)Webサイトの運用について社内で見直しを行った上で、ホームページリニューアルについても考える時期が来ているのかもしれません。


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Webサイト診断

株式会社岡本工機

診断URL:http://www.okamotokoki.co.jp/

●診断内容

この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
ホームページ制作から14年が経過し、8年前のお知らせ更新を最後にそのまま放置されているホームページという印象です。キャッチコピーも ”スタイリッシュで高機能なキャスター” という抽象的な表現では貴社の強みは伝わりませんし、情報の古いホームページはユーザーに興味すら持たれないと思います。 【技術情報】も貴社のこだわりを知ることが出来るのかと思いきや、使用上の注意のみ記載されている状態だったので情報が少ないなあと感じました。【製品情報】のラインナップページは、貴社の取り扱い商品がパッと見でわかりやすくて良いと思います。ただ各商品の用途や特徴がわかりにくく各商品カテゴリ内の製品詳細も型番ごとに分かれている様なので、そこに関しては丁寧にわかりやすく特徴や仕様を書いてあげた方がより親切でしょう。ユーザーが個人情報を入力するお問い合わせフォームですらSSLされていない事も気になりますが、まずはホームページ制作から10年以上も経っている貴社のホームページの方向性を一度見直してみてはいかがでしょうか。


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Webサイト診断

株式会社東信製作所

診断URL:http://www.toshin-caster.co.jp/

●診断内容

この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
キャッチコピーから「ものづくり」の提案に力を入れている会社だと推測できます。 製品のタイプ別から個別の詳細データがダウンロードできるようになっており、全体的にプロ向けのつくりになっています。“開発相談~設計・製造まで一貫した” となっているので、カスタム品にも対応できることが売りなのであれば、もう少し強調したほうが良いかもしれません。ユーザーの問いかけに答える形式で「よくある質問」をコンテンツとして設置してはいかがでしょうか。お見積り・お問い合わせフォーム以外、常時SSL化も未対応です。Webサイトを訪問するユーザーに安心してホームページを利用してもらう上でいまやWebサイト全体のSSL化が必須となっていますので、早急に対応されたほうがよいでしょう。また、細かい点ですが、お問い合わせフォームに「貴社の業種等お聞かせください(法人にてお問合せの方)」という同内容の質問が2か所あります。必須項目ではありませんが、ユーザーの混乱を避けるため削除されたほうがよいでしょう。


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Webサイト診断

株式会社ヨドノ

診断URL:http://www.yodono.com/

●診断内容

この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
このホームページの中身はほぼカタログPDFのみ。これではユーザーに選ばれるには力不足です。まずはユーザーが自分に合った製品を簡単に探せるWebページを用意することが必要です。PDFだけというのはユーザビリティーが悪いのでお勧めできません。CADデータのダウンロードなども検討しましょう。その上で自社の良さは何か?ユーザーに選ばれる理由をわかりやすくホームページでアピールすることをお勧めします。ホームページタイトルは ”各種運搬機器・キャスター・総合メーカー 株式会社ヨドノ” ですが、総合メーカーとしてではなく集中と選択でアピールポイントを絞って勝負することをお勧めします。そしてサンプル提供や見積もり希望、特注品の相談など、営業につながりやすいゴールを設定しホームページからの問い合わせを増やすシナリオを考えるのが良いでしょう。前回のリニューアルが2007年なので、そろそろリニューアルの時期ではないでしょうか?


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Webサイト診断

※本資料では、執筆者宮本が特に気になった5社のWebサイトを対象に診断を行っています。
※Webサイト調査時の検索順位を元に上位順に紹介しています。

執筆者紹介
宮本栄治(株式会社コスモブレインズ取締役)
「これまでの経験を活かし第一印象からWebサイトを診断しました。個人の主観による診断ではありますが、成果を上げるホームページ、失敗するホームページには共通点があるものです。
対象企業すべてのホームページを比較したうえで、各ホームページ問題点を1点取り上げさせていただきました。」
《個人ブログ》「製造業のWebマーケティング」URL:https://eijimiyamoto01.blogspot.jp/

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