外観検査AI業界 Webサイト診断

 

Webサイトの評価には、アクセス数などの客観的な指標だけでなく「実際にWebサイトを訪れたユーザーがどのように感じるのか」という主観的な評価も重要です。この資料では、製造業専門Webマーケティングコンサルタントの視点から、各企業のWebサイトを主観的に評価しコメントしています。業界内では得ることが難しい第三者の意見として、Webサイトの改善にお役立ていただければ幸いです。

診断日:2021年6月


目次

株式会社システムインテグレータ

診断URL:https://products.sint.co.jp/aisia-ad

●診断内容

この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
このサイトはAISIA-ADの製品特設サイトという位置づけです。こまめにブログ更新もされサイト活用への意欲が感じられます。2020年5月からはオンラインセミナーに取り組まれており、コロナ禍において積極的にサイト活用されている姿勢は他の企業も見習うべき点が多いと思います。
製品説明や導入の流れもしっかり説明されていますし、価格や期間も提示されているため安心感もあります。また【簡易AI外観検査検証サービス】では安価でサービスを試すことができ、良いアイデアだと思いました。ただ細かな部分ではいくつか気になる点があります。例えば、ブログやセミナー情報はせっかく良い情報発信なのにトップ下部までスクロールしないと見られません。またページ遷移するたびに資料ダウンロードのポップアップが表示されるのも個人的には気になりました。ダウンロードは一つのコンテンツとしてまとめる方がすっきりするのではないでしょうか。とはいえレベルの高いサイトであることは間違いないので今後もしっかり運用していってほしいと思います。



センスシングスジャパン株式会社

診断URL:https://sensethingsjapan.co.jp/

●診断内容

この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
シンプルで情報が整理されたWebサイトです。NEWSもマメに更新されており、Web活用に前向きな姿勢が感じられ好感が持てます。それだけにもったいないと思う箇所がいくつかあります。まず、トップのキャッチコピーですが “Sensing the World.” “世界を感知し価値を創造する” というフレーズが漠然としていて伝わりにくいです。グローバルメニューで【当社の強み】を打ち出されているので、その内容を反映するキャッチコピーにした方が良いでしょう。【事業内容】の事業の特徴や製品紹介も、少し内容がわかりにくい部分がありました。例えば、「外観検査カメラMOQSEE」は検査したい部分をマウスで囲むだけで簡単に検査できるというメリットがあると思うのですが、ページをスクロールして説明を読んだり、動画を見ないとその特徴が伝わってきませんでした。もう少しユーザー目線に立ち、初見ユーザーが一目見て興味を惹くような構成にした方が良いでしょう。導入事例やFAQなどのコンテンツを充実させるとさらに魅力的なWebサイトになると思います。



株式会社VRAIN Solution

診断URL:https://vrain.co.jp/

●診断内容

この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
2020年3月に設立されたばかりの企業です。AI・IoTという先進技術を扱う企業らしいスタイリッシュなデザインに期待感が高まりましたが、残念ながら見かけだおしのWebサイトという印象でした。グローバルメニューの【AI外観検査】はLPのような構成でわかりやすい一方、【AI外観検査】以外のコンテンツがほとんどないのです。TOPからリンクされている「コンサルティングサービス」「AI文字認識システム PhoenixOCR」や、AIソリューションの「物体検出」~「自動検温」はいずれもページがなくTOPページに飛んでしまいます。導入事例はページがあるものの見出しがあるだけで中身はからっぽです。未完成のままサイトを公開していること自体望ましくないのですが、そのまま放置されていることが更に問題です。2020年11月に「現在コーポレートサイトをリニューアル中です」というお知らせがありますが、まずは最低限現在のサイトを完成させることを強くお勧めします。



株式会社Roxy

診断URL:https://roxy-ai.jp/

●診断内容

この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
同業他社は技術力アピール中心に留まっているサイトが多いなか、このサイトはユーザーの悩みや課題、AI活用の不安などに寄り添う姿勢が見えることに好感が持てます。未知のものに対する興味と不安。その心理を理解し丁寧に答えていくとより良いサイトになると思います。たとえば ”エンジニアでなくとも簡単にAIの導入が可能!御社の品質検査業務をAIが代わりに行います!” とアピールされていてもっと詳しく知りたいなと思ったのですが、クリックできず詳細な説明がないのが残念でした。それから最先端のAI技術が絡む商品なので、セミナーや相談会、事例発表会などを企画し、Webサイトと連動させるのもアリだと思います。既存の検査プロセスを見直す不安をいかに解消するか?という視点でコンテンツをブラッシュアップすると他社とは一味違ったサイトになるでしょう。最後に【事例】はとても良いコンテンツですが、現在のように1ページに3つ掲載するのではなく、事例ごとにページを分け、できればユーザーの声を入れるとより良いコンテンツになると思います。


※本資料では、執筆者宮本が特に気になった4社のWebサイトを対象に診断を行っています。
※Webサイト調査時の検索順位を元に上位順に紹介しています。

執筆者紹介
宮本栄治(株式会社コスモブレインズ取締役)
「これまでの経験を活かし第一印象からWebサイトを診断しました。個人の主観による診断ではありますが、成果を上げるサイト、失敗するサイトには共通点があるものです。
対象企業すべてのサイトを比較したうえで、各サイト問題点を1点取り上げさせていただきました。」
《個人ブログ》「製造業のWebマーケティング」URL:https://eijimiyamoto01.blogspot.jp/

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