ファンクションチェッカー業界 Webサイト診断

Webサイトの評価には、アクセス数などの客観的な指標だけでなく「実際にWebサイトを訪れたユーザーがどのように感じるのか」という主観的な評価も重要です。この資料では、製造業専門Webマーケティングコンサルタントの視点から、各企業のWebサイトを主観的に評価しコメントしています。業界内では得ることが難しい第三者の意見として、Webサイトの改善にお役立ていただければ幸いです。

診断日:2021年5月


目次

株式会社志摩電子工業

診断URL:http://www.shima-ele.com/

●診断内容

この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
シンプルな構成でストレスなく閲覧できるWebサイトです。【事業紹介】は製造フローにのっとっていてわかりやすく、各工程の解説も丁寧です。ページ上部で簡潔に強みを述べてから具体的に説明されているので、スムーズに貴社の魅力を理解することができました。また、「納期シミュレーター」も検討ユーザーへの訴求力が高い非常に価値のあるコンテンツです。しかし気になったこともあります。1つ目は、お問い合わせフォームがなく直接メーラーが立ち上がる仕様になっていること。この仕様はセキュリティ面とユーザーの利便性、どちらも望ましくありません。SSLも未対応なのできちんと対応した上でお問い合わせフォームを設置することをお勧めします。また、年に1回程度しか更新されておらず「環境宣言」以外は更新の詳細がわからないことも気になりました。良い形で公開されたWebサイトだったとは思うのですが、サイト公開はあくまでスタート。継続的に情報を追加し、追加した情報をユーザーにしっかりと伝えていくことが大切なポイントです。



テストデータシステム株式会社

診断URL:http://testds.jp/

●診断内容

この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
すっきりとしたデザインは好感が持てるのですが、貴社の特長が伝わりづらくもったいない印象です。例えば【事業案内】ではそれぞれの説明が丁寧に紹介されており一見すると問題なさそうですが、どのページも淡々と作られているせいか今一つ印象に残りませんでした。「CASE1」のようにユーザーの悩みや要望を起点に紹介するスタイルに統一したほうが、ユーザーの興味関心度がアップすると思います。また “TOTAL TEST SOLUTION 実装基板の検査・検査治具・プログラムのことならTDSへお任せください” というキャッチはどの企業が使っても違和感がなく貴社ならではの特長が全く見えませんでした。「テストデータシステムにお任せいただける理由」の部分をブラッシュアップし、他社と差別化できるキャッチに変更するとより良くなると思います。ユーザーは競合他社と比較しながらサイトを見ています。その部分を意識されると自ずと改善点が見つかるのではないでしょうか。



株式会社山科電機製作所

診断URL:http://ydss.co.jp/

●診断内容

この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
Webサイト全体がモバイルを意識したデザインになっているためか、一般的なサイトに見られるグローバルメニューが見当たりません。現状ではスクロールしないと、全体のメニューやサイトの構造を把握することができません。ユーザーが目的の情報にたどり着くまでの重要なサポートとなりますので、グローバルメニューの設置を強くおススメします。キャッチコピーで “カスタムものづくりのプロフェッショナル” を謳われていますが、【山科電機製作所のものづくり】で記載されている特徴は説得力が弱く、貴社ならではのウリが伝わってきません。「ファンクションチェッカー」等の製品情報のページも他社と比べると圧倒的に情報が少ないです。個人情報を取り扱うお問い合わせフォームを含め、常時SSL化も未対応です。Webサイトの最終リニューアルから5年以上経過しています。そろそろサイトの見直しが必要かもしれません。



株式会社テスミック

診断URL:http://www.tesmik.co.jp/

●診断内容

この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
プリント基板の設計から製造・検査までワンストップで提供することが簡潔に表現されておりわかりやすかったです。今のままでも良いサイトですが、欲を言うとプリント基板実装工程を詳しくわかりやすく解説するバーチャル工場見学のようなコンテンツを作ると会社の持ち味が今以上に伝わると思いました。工程ごとに動画で解説するなど検討してみてはいかがでしょうか。ユーザーが安心して相談できるよう公開できる範囲で実績なども掲載すると良いと思います。それから、このレベルのサイトであればもう少しゴール設定を工夫しても良いでしょう。例えば「工場見学」「技術相談」「技術セミナー」「見積り依頼」など新規案件獲得につながる具体的なゴールを設定するとさらに良いサイトになると思います。


※本資料では、執筆者宮本が特に気になった4社のWebサイトを対象に診断を行っています。
※Webサイト調査時の検索順位を元に上位順に紹介しています。

執筆者紹介
宮本栄治(株式会社コスモブレインズ取締役)
「これまでの経験を活かし第一印象からWebサイトを診断しました。個人の主観による診断ではありますが、成果を上げるサイト、失敗するサイトには共通点があるものです。
対象企業すべてのサイトを比較したうえで、各サイト問題点を1点取り上げさせていただきました。」
《個人ブログ》「製造業のWebマーケティング」URL:https://eijimiyamoto01.blogspot.jp/

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