ガラス庇業界 Webサイト診断

Webサイトの評価には、アクセス数などの客観的な指標だけでなく「実際にWebサイトを訪れたユーザーがどのように感じるのか」という主観的な評価も重要です。この資料では、製造業専門Webマーケティングコンサルタントの視点から、各企業のWebサイトを主観的に評価しコメントしています。業界内では得ることが難しい第三者の意見として、Webサイトの改善にお役立ていただければ幸いです。

診断日:2019年6月


目次

株式会社共和

診断URL:http://alfin.co.jp/

●診断内容

この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
庇の専門メーカーとしての強みを生かしたWebサイトです。豊富な製品ラインナップの強みを生かすコンテンツが用意されており、考えられた構成になっています。ニーズに合った庇を選ぶための「ひさし検索」、そして【見積りシミュレーション】や【CAD DATA】。製品が多くて選びにくいという欠点をこれらのコンテンツがカバーしています。【庇について】は専門メーカーらしいコンテンツです。庇についての基礎知識や安全性などの解説を行なっており、購入を躊躇するユーザーの背中を押すコンテンツになっています。バランスの取れたWebサイトですが、少し気になるのは【製品案内】。製品ごとの違いが一目ではわかりにくいです。商品名(型番)と写真だけで違いが判別しづらいのです。製品ごとの特長をわかりやすく一目でわかる形で表現できれば、ラインアップの多さが本来の強みとして生きてくるのではないでしょうか。それと、【見積りシミュレーション】や【お問い合わせ】【カタログ請求】ではセキュリティー保護に気を配りSSLを導入しているのに、TOPページなど他のページで対応していないのは感心できません。常時SSLにしましょう。


株式会社アート技研工業

診断URL:https://www.artgiken.co.jp/

●診断内容

この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
オーソドックスなホームページ構成でストレスなく閲覧できました。しかし、この会社でなければならないという理由付けが弱いように感じました。デザイン、品質、価格、納期などの項目から他社に負けない部分を研ぎ澄まし「選ばれる理由」を見つめ直すことをお勧めします。他社にない強みの部分を最大限に生かしたホームページ構成にできれば、より説得力のあるWebサイトになるでしょう。それからグローバルメニューの使い方がもったいないのが気になります。【トップページ】【アート技研工業について】【会社概要】という使い方がもったいないのです。メーカーとしては肝心要の「製品情報」もメニューから漏れています。現状では【アート技研工業について】の内容は会社沿革。ならば【会社概要】ひとつで良いように思います。内容が「選ばれる理由」のようなものであればグローバルメニューに置く意味もでてくるのですが・・・。最後に、新着情報が2017年9月で止まっていることが気になります。常に新しい情報発信を行なわないとWebサイトの成長は止まります。


株式会社丸豊建硝

診断URL:http://www.maruhou-k.com/

●診断内容

この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
手作り感満載のWebサイトです。 そのこと自体は悪いことではありません。しかし、通販ホームページへのリンク切れもあり製品のデザインを伝えるには力不足なのが気になります。Webサイトを重視していないということなのでしょう。それでもWebサイトの中で”独自のステンレス、アルミ、ガラス技術で輝きの演出空間をお届けします。”(丸豊建硝Webサイトより引用)と書いているのです。そのメッセージとWebサイトのデザインがアンバランスであることが気になります。意匠性やデザイン性を追求すべき製品、会社であることをWebサイトで表現できていないのが本当にもったいないと感じました。実績も豊富で歴史もあり自社ブランド製品を作っている。その素晴らしさをしっかり伝えるのがWebサイトの役割だと思います。


株式会社ファサディエ

診断URL:http://facadier.co.jp/

●診断内容

この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
2017年12月にリニューアルしたWebサイトです。ホームページリニューアルはゴールではなく スタート。にも関わらずリニューアル以降一度も「最新の投稿」がないことが気になります。定期的な更新を強くお勧めします。そして、少々情報量が少ないのでこれからのコンテンツ充実も必要です。標準品の販売・施工ではなくオーダーガラスシステムの会社。だから製品紹介ではなく施工例を中心としたWebサイトとして運営していくことになるのだと思います。【参考ギャラリー】はキラーコンテンツにすべきページ。現状では写真も粗いものが混ざり、説明もほとんどないため本来の魅力を伝えるには力不足です。【参考ギャラリー】のブラッシュアップに加え、技術的な裏付けや試験データの開示など、専門技術の厚みを伝えるコンテンツを充実させると良いと思います。肝心の専門性を具体的に伝えるコンテンツがまだまだ少ないように思います。


株式会社新高製作所

診断URL:http://www.niitaka-ss.jp/

●診断内容

この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
シンプルにまとまったWebサイトです。しかし前回のリニューアルから随分時間が経ってきているようです。当時と今とではビジネスの優先順位や製品の売れ筋も変わってきているはず。今のビジネスに合ったWebサイトの構成に作り直す時期かもしれません。オーダーメイドが多いのであれば、ユーザーが安心して相談しやすくするためのコンテンツを用意することをお勧めします。例えば、発注から納品までの流れや、設計、製作、施工についてなどです。また、現在掲載している【製品紹介】は【施工事例】に名称変更したほうが良いでしょう。それから【製品紹介】の「照明ボックス」詳細ページの写真がすべて非表示になっています。不具合を直すと同時に、簡潔な説明文を入れるようにすることをお勧めします。


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Webサイト診断

※本資料では、執筆者宮本が特に気になった5社のWebサイトを対象に診断を行っています。
※Webサイト調査時の検索順位を元に上位順に紹介しています。

執筆者紹介
宮本栄治(株式会社コスモブレインズ取締役)
「これまでの経験を活かし第一印象からWebサイトを診断しました。個人の主観による診断ではありますが、成果を上げるホームページ、失敗するホームページには共通点があるものです。
対象企業すべてのホームページを比較したうえで、各ホームページ問題点を1点取り上げさせていただきました。」
《個人ブログ》「製造業のWebマーケティング」URL:https://eijimiyamoto01.blogspot.jp/

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