スリップリング業界 Webサイト診断

Webサイトの評価には、アクセス数などの客観的な指標だけでなく「実際にWebサイトを訪れたユーザーがどのように感じるのか」という主観的な評価も重要です。この資料では、製造業専門Webマーケティングコンサルタントの視点から、各企業のWebサイトを主観的に評価しコメントしています。業界内では得ることが難しい第三者の意見として、Webサイトの改善にお役立ていただければ幸いです。

診断日:2018年12月


目次

ヒカリ電子工業株式会社

診断URL:http://www.hikari-slipring.co.jp/

●診断内容

この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
スリップリングのメーカーと一目でわかり安心感があります。標準品と特殊仕様品が分かれているのも親切です。製品情報もわかりやすく便利で、使い勝手に問題はありません。欲を言えば技術情報や用途例など、専業メーカーらしいコンテンツを用意すると説得力が増すでしょう。悪く言ってしまうと「カタログ見たら見積もり依頼もしくは問い合わせしてね(できるでしょ)」というホームページなのです。もう少し親切だと良いのだけど・・・惜しいというのが率直な感想です。総合メーカーの強みを分かりやすく伝えるためにユーザーに何を伝えていけば良いのか?もう少し深掘りできるとガラッと印象が変わると思います。
最後に、サイドメニューにQRコードを入れていますが正直意味がありません。QRコードはユーザーをWebサイトに誘導するためのもの。それをWebサイトに張り付けても・・・?です。モバイルホームページを見て欲しいというのはわかりますが、QRコードは名刺やチラシ、ポスターに入れましょう。


協栄電機株式会社

診断URL:http://www.kyoeidenki.jp/

●診断内容

この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
専業メーカーの強みを最大限生かすホームページにして欲しいと思います。正直今の状態は感心できません。2013年を最後にお知らせも更新できておらず、完全に放置されているようにしか見えないからです。製品開発や技術革新もなく、何も市場にアピールすることがない企業のように感じる人もいるのではないでしょうか。
また、製品画像や図が拡大できるのは悪いことではありませんが、意味のない画像(真っ白な画像など)まで大きくなり不便です。ホームページ自体古くなっているので運営体制を固めた上でリニューアルすることをお勧めします。
多くのBtoBユーザーはシビアに複数ホームページを比較して検討を進めているものです。それを前提に最新情報を掲載するのが基本中の基本。リピーターだけを相手に商売するのであれば良いのかもしれませんが、新しいユーザーや市場を開拓するには力不足です。工場を5S活動できれいにするようにWebサイトも整理整頓して欲しいと思います。


株式会社グローブ・テック

診断URL:http://www.globetech.co.jp/

●診断内容

この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
“コネクタ設計・製作のスペシャリスト” というキャッチコピーどおりのWebサイトです。持ち味がよく表現されています。大電流、高温用、真空環境用、回転接続用・・・と製品ラインナップもキャッチコピーと一致しています。更新がしっかりできているのも良い点です。好みのホームページなのでその分期待してしまいましたが、専門性の高さ、ノウハウ、実績をもう少し見せて欲しいと感じました。できれば【技術情報】をメニューに加え、できる限り自社特有の技術情報や試験データ、事例などを公開してもらえるとさらに深みのあるホームページになると思います。現状の【コネクタについて】【コネクタFAQ】 も悪くはありませんが、ホームページコンセプトをより研ぎ澄ませるにはやや物足りない印象を受けました。
細かいことを言いましたが、同業者のホームページよりも情報が充実していれば問題ありません。ユーザーの印象に残るホームページだと思います。


日電商工株式会社

診断URL:http://www.ndsk.co.jp/

●診断内容

この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
おそらくWebサイトを重要視していないのでしょう。Webサイトを見る人の立場に立って運営されているようには思えません。メインビジュアルが青一色でせっかくのTOPページがもったいないことになっています。他のページのようにきちんとデザインされたものをTOPページにも持ってきましょう。それからホームページ内検索がエラーを起こしており使えません。更新できてはいますが、こういった不具合をそのままにするのはマイナスの垂れ流しになるので注意しましょう。「ホームページマップ」も3ページもありユーザビリティーが良くありません。「ホームページマップ」経由で「ご挨拶(OLD)」「概要/沿革(OLD)」という古いページへアクセスできる状態になってしまっているのも、あまり良いことではありません。これを機に内容を見直し、不具合解消と製品情報・サポート情報の充実を図ることをお勧めします。


東京通信機材株式会社

診断URL:http://www.totukizai.co.jp/

●診断内容

この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
シンプルでわかりやすいホームページです。【スリップリング】も「一体型」「セパレート型」「特注品」とわかりやすく分類されており親切です。また、【特殊金属加工】【炭素製品】もシンプルにまとめることができています。その反面、新規の協力会社を選ぶという視点で情報収集している人には物足りなく感じるかもしれません。所有設備や対応素材一覧、加工サンプル希望受付など、新規の人が問い合わせたくなるような工夫が必要です。自社の強みやユーザーが感じる自社の良さは何か?自分たちの持ち味がどうしたら伝わるのか?という視点で新しいコンテンツを用意することをお勧めします。
情報不足ではありますが、更新もできており安心感のあるホームページなので、この状態を維持し少しずつ情報に厚みを持たせることをお勧めします。


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Webサイト診断

※本資料では、執筆者宮本が特に気になった5社のWebサイトを対象に診断を行っています。
※Webサイト調査時の検索順位を元に上位順に紹介しています。

執筆者紹介
宮本栄治(株式会社コスモブレインズ取締役)
「これまでの経験を活かし第一印象からWebサイトを診断しました。個人の主観による診断ではありますが、成果を上げるホームページ、失敗するホームページには共通点があるものです。
対象企業すべてのホームページを比較したうえで、各ホームページ問題点を1点取り上げさせていただきました。」
《個人ブログ》「製造業のWebマーケティング」URL:https://eijimiyamoto01.blogspot.jp/

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