白金抵抗温度計業界 Webサイト診断

 

ホームページの評価には、アクセス数などの客観的な指標だけでなく「実際にホームページを訪れたユーザーがどのように感じるのか」という主観的な評価も重要です。この資料では、製造業専門Webマーケティングコンサルタントの視点から、各企業のホームページを主観的に評価しコメントしています。業界内では得ることが難しい第三者の意見として、ホームページの改善にお役立ていただければ幸いです。

診断日:2021年7月


目次

山里産業株式会社

診断URL:https://yamari.co.jp/

●診断内容

この診断ではホームページを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
2020年12月にリニューアルしたばかりのサイトです。すっきりしていて見やすいですが、肝心の情報設計には問題がありそうです。まずコンテンツの少なさが気になりました。競合サイトには用意されている事例・技術情報・FAQといった情報がありません。導入を真剣に検討されているユーザーにとって関心度の高い情報なので、早めに準備されることをおすすめいたします。次に【初めての方へ】ですが、タイトルからイメージした内容とは異なり残念な印象です。今の内容であれば、【会社情報】や【製品情報】にまとめた方が納まりが良いです。【初めての方へ】と強調するのであれば、新規ユーザー向けに貴社の特長や強みをしっかり紹介した方が効果的でしょう。【製品情報】では、放射温度計をクリックするとバイロメーター営業部のページに飛んでしまい違和感を感じました。本サイトに戻るボタンも分かりづらく、ユーザビリティを考えるのであれば本サイトに統一した方がすっきりすると思います。
サイトリニューアルはゴールでなくスタートです。ユーザー視点を心がけホームページ運用を進めていってほしいと思います。



林電工株式会社

診断URL:https://hayashidenko.co.jp/

●診断内容

この診断ではホームページを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
トップバナーの画像と文字の色合いのバランスが悪く、キャッチコピーが見づらいのが残念です。また、“2012テクノロジーアワード受賞” という情報に古さを感じてしまいます。改めて貴社ならではの強味を打ち出すキャッチコピーに変更した方が良いでしょう。【製品紹介】をクリックすると「○○とは?」という原理や概要が書かれ、そこから貴社取り扱い製品に遷移するようになっています。新規ユーザーをターゲットにしているのであれば目的や用途別に製品を選べるようにしたほうが親切かもしれません。【用途事例】の内容を組み込んでわかりやすく整理し、そこから貴社の対象製品に飛べるようにしてはいかがでしょうか?サポート終了情報は「旧工芸部のお客様へ」というバナーの中にまとめられているようですが、タイトルがわかりにくいです。「サポート終了情報」という名称でどこかにまとめておくと親切でしょう。「電話でのお問い合わせ」を押すとすぐに電話をかけられるようになっているのは素晴らしいのですが、そもそもスマホ対応のデザインになっていません。右上の「放射温度計販売店 林電工株式会社」とENGLISHサイトの文字がかぶっているのも気になります。あらゆるデバイスに対応したレスポンシブデザインに変更することをオススメします。2019年12月で「新着情報」は止まっていますし、改めてサイト全体の見直しが必要かもしれません。



東洋熱科学株式会社

診断URL:https://www.toyonetsu.com/

●診断内容

この診断ではホームページを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
シンプルな構成ですっきりとしたホームページです。【製品情報】は具体的な数字を示すなど丁寧でわかりやすく、【TNKコンシェルジュ】もユーザー目線に立った魅力的なコンテンツだと感じました。【製品情報】と【TNKコンシェルジュ】を関連付けて相乗効果を狙うともっと良いコンテンツになると思います。しかし、問題点も少なくありません。まずお問い合わせフォームが改修中でメールアドレスが記載されているだけの状態は死活問題です。ユーザーのプライバシー保護に関わることなので早急に対応しましょう。また、TOPのスライドを7枚も用意しているのにすべてイメージ画像でキャッチコピーも変わらないのはもったいないです。ホームページの中で最も目立つ位置なので、コンテンツへの導線を用意するなど上手に活用しましょう。最後に、お知らせの更新が2019年5月で途絶えていることも気になります。【採用情報】には2022年卒についての記載があるので放置されている訳ではないようですが、今のままでは誤解されてしまっても仕方ありません。きちんと定期的に更新を行えるような体制を整えることが必要です。



日本電測株式会社

診断URL:http://nds-nihondensoku.co.jp/

●診断内容

この診断ではホームページを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
サイトが古くなり、そろそろ情報の整理整頓が必要です。サイトのキャッチコピーが ”最適な設計・製造ができる高精度温度センサーメーカー” となっていたので【技術情報】や「品質へのこだわり」にそのあたりのことが説明されているのかな?と思ったのですが、期待外れでした。【技術情報】は全体的に用語解説のようなものが多く、「品質へのこだわり」は予想外に情報が薄かったです。また、サイト内検索はGoogle検索結果が表示されキーワードによってはライバル企業の広告が表示されています。それからSSL接続に対応していないので、お問い合わせフォームから相談することを躊躇する人もいるかもしれません。この2つはすぐにでも直したほうが良いでしょう。カタログと取扱説明書のダウンロードも1ページにまとめたほうが便利だと思います。「誰」のために公開しているホームページなのか?どのように使って欲しいのか?この辺りが曖昧なまま、カタログ情報と会社情報をまとめて作ったという印象のサイトでした。「サポート情報」や「選ばれる理由」などの情報も掲載することをお勧めします。


※本資料では、執筆者宮本が特に気になった4社のホームページを対象に診断を行っています。
※ホームページ調査時の検索順位を元に上位順に紹介しています。

執筆者紹介
宮本栄治(株式会社コスモブレインズ取締役)
「これまでの経験を活かし第一印象からホームページを診断しました。個人の主観による診断ではありますが、成果を上げるサイト、失敗するサイトには共通点があるものです。
対象企業すべてのサイトを比較したうえで、各サイト問題点を1点取り上げさせていただきました。」
《個人ブログ》「製造業のWebマーケティング」URL:https://eijimiyamoto01.blogspot.jp/

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