カートリッジヒーター業界 Webサイト診断

Webサイトの評価には、アクセス数などの客観的な指標だけでなく「実際にWebサイトを訪れたユーザーがどのように感じるのか」という主観的な評価も重要です。この資料では、製造業専門Webマーケティングコンサルタントの視点から、各企業のWebサイトを主観的に評価しコメントしています。業界内では得ることが難しい第三者の意見として、Webサイトの改善にお役立ていただければ幸いです。

診断日:2019年2月


目次

坂口電熱株式会社

診断URL:http://sakaguchi-dennetsu.co.jp/

●診断内容

この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
他社との違いが明確で好感が持てます。なんといっても秋葉原ショップが活きている。オーダーメイドの相談から標準品の販売まで対応でき、ショップの存在が親近感と相談のしやすさにつながっているように思います。【会社情報】も丁寧に作られています。「ご恩返しの経営」のページも最後まで読ませていただきました。トップページが少しごちゃごちゃした印象ですが、それもしっかり更新できているからでしょう(コンテンツの優先順位を明確にし、それに合わせて色遣いを少し工夫するともっとスッキリできると思います)。しかし、1点もったいないことをしています。それは「各種お問い合わせ」です。おそらく以前はフォームが「お問い合わせ(/contact.php)」のみだったのでしょう。それに「お見積り依頼」や「オーダーメイド・お問い合わせ」を加えた際、アドレスを/contact_kihon.phpに変更したのだと思います。ホームページマップのリンクが以前のアドレスのままになっています。そして、グローバルナビの【お問い合わせ】もその時に削除されてしまったのでしょう。グローバルナビは削除せずプルダウンメニューにすれば良かったのだと思います。アドレス変更はリンク切れ等エラーの原因になりやすいので極力避けることをお勧めします。


三洋熱工業株式会社

診断URL:http://heaters.jp/

●診断内容

この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
シンプルでわかりやすいホームページです。ただあまり更新できてないのが気になります。できるだけ最新の状態を維持することを期待します。それから、本当に小さなことですがもう1つ気になることがあります。それは印刷用ページ。個人的に必要なのかな?と思ってしまいます。特に【お問合せ】フォームに印刷用ページは不要。まあ個人の意見であって、プリントしてしっかり読みたいという人もいるのでしょう。だからこの機能自体を否定はしませんが、もっと先にやるべきことがあるように思えてならないのです。このホームページの課題は製品情報以外のコンテンツが少なすぎること。カタログと会社案内でできたホームページだということです。「技術情報」や「サポート情報」「事例紹介」など自社の持ち味を分かりやすく伝えるためのコンテンツを増やすことを強くお勧めします。


株式会社加島

診断URL:http://www.kashima-hot.co.jp/

●診断内容

この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
“電熱ヒーターのトータルプランナー” というホームページタイトル(看板)と中身を一致させることを強くお勧めします。今のままでは、オーダーメイド志向で技術営業を強化していることがパッと見て伝わるホームページとは言いがたいです。グローバルメニューを見ると【資料請求】や【お見積依頼】がありますが、オーダーメイド志向のメーカーならば【受注までの流れ】【選ばれる理由】【開発事例】【技術情報】【カスタムヒーター】などのメニューがあっても不思議ではありません。本来であればメニューを見ただけでレディーメイド志向かオーダーメイド志向かわかるものですが、そうなっていません。それから気になったのは【お見積依頼】です。見積依頼するのにわざわざシートをプリントアウトして手書きで記入しFAXするのは面倒です。見積もりフォームを用意することをお勧めします。「お問い合せ」もメーラーが立ち上がるのはあまり感心できません。自社の持ち味を表現すればもっと良いホームページになります。


株式会社ヨシオカ

診断URL:https://www.yoshioka-heater.co.jp/

●診断内容

この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
良いホームページだなあと感じるからこそ、言いたいことがあります。それはインフォメーションを全く使っていないこと。きれいなホームページを作って満足して終わり・・・の典型的なパターンです。【ヨシオカヒーターの強み】など良いコンテンツもあるだけに残念です。個人的には ”「ヨシオカのヒーターは長持ちする」とのユーザー様からのお声をよく頂戴します。” という説明の根拠を示すためにユーザーを取材し、「ユーザーの声」として公開することを期待します。きれいで使いやすいという点では間違いなくレベルの高いホームページです。さらに説得力を与え、ユーザーを後押しするための情報提供をすることがこのホームページの課題だと感じました。


ナショナル電熱株式会社

診断URL:http://www.national-eh.co.jp/

●診断内容

この診断ではWebサイトを見た第一印象から特に気になった点に絞り述べさせていただきます。
完成されたホームページです。それがこのホームページの一番悪い点。2015年のリニューアル時点で完成されているので、そこから成長が止まっているように感じます。ホームページリニューアルはゴールでなくスタート。本当に良いスタートを切っていたはずなのに・・・そのままゴールしちゃった感じです。ホームページの作りは良いです。でも、3年以上も更新していないことが問題。その間に技術進歩や製品開発など前に進んだことがあったはず。それらがWebサイトに反映されていないのです。そのほかに気になったのは、トップページ「ヒーター取扱上の注意」の文字が小さく読みづらいことや「Access」のマップが正しく表示されていないこと、そして「お問い合わせ」がFAX対応になっていること。本来ならWebサイト上で済むものを、わざわざ用紙をダウンロードしてプリントし記入してFAXするのは面倒です。まずはWeb担当者を決めて最新の状態をキープすることを強くお勧めします。


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Webサイト診断

※本資料では、執筆者宮本が特に気になった5社のWebサイトを対象に診断を行っています。
※Webサイト調査時の検索順位を元に上位順に紹介しています。

執筆者紹介
宮本栄治(株式会社コスモブレインズ取締役)
「これまでの経験を活かし第一印象からWebサイトを診断しました。個人の主観による診断ではありますが、成果を上げるホームページ、失敗するホームページには共通点があるものです。
対象企業すべてのホームページを比較したうえで、各ホームページ問題点を1点取り上げさせていただきました。」
《個人ブログ》「製造業のWebマーケティング」URL:https://eijimiyamoto01.blogspot.jp/

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