前回のおさらい
Webサイトを「誰に見てもらうのか?」を考えるきっかけとして、架空の人物像を想定してみました。
伝えたい相手に確実に情報を届けるためには、Webサイトを活用するユーザーをキチンとセグメント分けし、利用者像を具体的に描いていく(想定していく)ことが不可欠です……と、ここまでのお話しをいたしました。
詳しくは前回の記事をご覧ください。
では3限目を始めたいとおもいます。
利用者の行動予測…それがユーザーシナリオ
前回書いたユーザーペルソナ(Webサイトを利用する架空の人物像)が、Webサイトで取りうる動きを予測したものをユーザーシナリオと呼んでいます。
Webサイト上で利用者が起こす行動というのは、本当にわかりにくいものです。
具体的に《訪問経路》と《訪問時の行動》における利用者のアクションを想定してみることにしましょう。
《訪問経路》…あなたはドコから来たのですか?
Webサイトにアクセスする際に、利用者はどのように訪れるのでしょうか?
- GoogleやYahoo!などの検索エンジン
- ダイレクトメールなどの販促物
- リスティングなどからの流入
- その他の広告メディアを見て
- 名刺やカタログを見て
- 知人に紹介されて
あくまでも一部ではありますが、こんなにいろいろな流入経路によりユーザーはWebサイトに訪問します。
「SEOは大事」とよく言われています。たしかにとても大事だと思います。
しかし、Webサイトの存在をユーザーに知ってもらうためには多角的な戦略も時には必要だと言えます。
なぜならWebサイトは公開しているだけで、閲覧者の数が自動的に増えていくわけではないからなのです。
《訪問時の行動》…あなたはナニをしに来たのですか?
文字通り、利用者がWebサイトに「何を求めて」訪問したのか、です。
- Webサイトの回遊
- メニューやコンテンツの充実度を確認する(競合他社との比較)
- 会社情報の確認をする
- 製品ページの閲覧をする
- ユーザー登録やお問い合わせ方法を確認する
- 製品の金額や決済方法の確認をする
- 新着情報などニュース性の高い情報を閲覧する
あれ?
利用者の《訪問時の行動》って、似たようなことをどこかで見ませんでしたか?
そうです。訪問時の行動とは先に考えたWebサイトの「目標」のすごく近いところにあるのです。
ユーザーシナリオを考えることはWebサイトに設定をした「目標」を達成させるためには必要不可欠なものだと言えます。
3限目のまとめ
今回はWebサイトの利用者がどのような手段で訪問したのか?そして、何をしに来たのか?を想定するお話しをいたしました。
《訪問経路》を想定することは、あなたのサイトの訪れる利用者の大まかな距離感(例えば社名をしっている、名刺交換をしたことがある、販促活動が機能しているのか 等)を捉えるための目安に繋がります。
《訪問時の行動》を想定することは、Webサイトの「目標」として定めた項目に対して利用者を的確に導くことができるのかを考える手助けになります。
この考え方は、後にWebサイトのアクセス解析に繋がっていき、WebサイトのPDCAサイクルを循環させるために大いに役立つのですが、それはまた別の話。
それでは、4限目「Webサイトの公開はゴールではなくスタート!」でお会いしましょう。
(デザイン部 山崎)
お役立ちレポートダウンロード
製造業Web担当者のためのWebサイト制作ガイド(全30ページ)
本レポートではサイト制作やリニューアル時に考えると『良い』と思われるコトをWebサイトをディレクションする側の目線でまとめました。サイト制作の技術的な話ではなく、考え方の部分にフォーカスした内容です。
サイト制作でお困りの方は、ぜひご一読ください。
※本レポートは「Webディレクターが教える、サイト制作時に考えるべき7つのこと(全7回)」のコラムを再編集したものです。